脳梗塞 |
宿命の病 脳梗塞 |
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☆宿命の病 脳梗塞 最初の脳梗塞は 心臓の弁置換手術から2年を 経過しておりました 余りにも突然の発症で、決して 十分な対応とは言えませんが その意味で他山の石として ご参考になれば嬉しいです。 |
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| 心臓弁の手術を終えて2年間、妻は職場への復帰も果たし、昔ながらの
健康な日々が戻ってきておりました。 ちょっとした坂道でも息を切らしていた妻の姿が、嘘のように元気になり、 血色もよく、やせ細っていた体重も50sを超えて、2年前心臓弁膜症の 手術のときの注意事項など余り気にしていないで済む毎日でした。 それは、人口弁の周りに出来る血栓が飛んで脳血管に詰まる脳梗塞 の危険性 です。この恐ろしい病 脳梗塞だけは絶対に避けなければなりません。 そのためのワーファリンの服用は、規則正しく決められた量を取るよう心がけて おりました。 血液の管理状態を検査するための通院も2週に一回、欠かさず、検診に通い その場で数値の確認をおこないます。 現在の健康がこの一点にかかっていることを考え自覚すれば、 さしたる負担ではありませんでした。 そんなある日、妻が、自分の歯茎から自然と出血していると訴えてきました。 早速病院へ連絡を取り、臨時の検査を受けることにします。 「検査の結果、数値的には異常は認められませんが、念のため薬の量を 少し減らしておきましょう」 ワーファリンの量が多すぎると、血液の粘性が落ちて出血しやすくなります。 例えば、抜歯するときなどこの薬を服用している人は、一時的に服用を 停止しないと出血が止まらなくなります。逆に少なくなると、血液の粘性か 上がって、血栓が出来やすくなり、脳梗塞の危険性が高まります。 このさじ加減は、大変微妙で難しいものとの印象を強く持ちました。 歯茎の出血は、このときだけでその後は起きていませんが、暫く経った ある日の夕食時に、妻がいきなり、胃の辺りを押さえて『痛いっ』と叫びました。 そして10秒もしないうちに、何事も無かったかのように、食事を始めたのです。 今のは何だったの?と聞いても何だったのでしょうとケロッとしています。 その時私の頭をいやな予感が走ったことをはっきりと思い出します。 一回目の脳梗塞が妻を襲ったのは、それから3ヶ月ほど経った日の夜でした。 軽い晩酌と夕食を済ませ、ほろ酔い気分でテレビを見ていました。 番組も終わり、そろそろ休もうかと立ち上がりかけたその時、 妻が口を押さえたまま苦しそうに合図しています。 一見して吐き気を催していることに気づき、風呂場に走りました。洗面器に 古い新聞紙をしいて、届けるとそこに食べた夕食のすべてを嘔吐してしまい、 なお苦しげにあえいでいます。 背中をさすってやりながら、同じものを食べているんだから食あたりじゃないと 思いつつ、その時点では心当たりがありませんでした。 暫くして、何とか落ち着いてきたのですが、全身から力が抜けてしまった 感じで、動けません。何処にも苦痛は無く、口も利けるのですが、 手足が思うように動いてくれないと言います。 気分はそう悪くは無いです。夜も遅いことですし、仕事にはなりそうに無いので 明日の朝早く病院へ行きたいとのこと、 私もまさか脳梗塞がこんな形でやってくるとは思いもよらず,その夜は 居間のソファーをベットにして、休むことにしました。 次の日の朝、妻を病院へ誘いますが、自力で移動が出来ない感じです。 事態の深刻さに気づき、119番に連絡、救急車に来てもらい病院へと 急ぎました。 診察の結果、軽い脳梗塞の状態で、詰まっている血栓自体が完全に 凝固していないので、この血栓を溶かす薬を点滴で流してみましょう。 それで血液が流れてくれると、梗塞状態が解消しますから余り心配は要りません。 しかし、結果次第では、脳外科の専門病院へ転院してもらうことになるかも しれませんから、暫く様子を見てみましょう。とのこと 点滴が進むにつれて、手足が普通に動くようになり、症状が目に見えて よくなってゆきます。夕方の回診時に脳内科の先生にも来て頂き、 話を聞きました。 「今回は脳梗塞の初期の段階と思われます。CTの映像を見る限り血栓による 梗塞は解消しているようですから、大事をとって今夜一晩入院してもらい、 明日は退院してもいいですよ。只、この傾向は、今後も再発が予想されますから 今まで以上に血液の管理には十分気をつけてください」 といわれ、その日のうちに6人部屋の一般病棟に移動となりました。 病室では、患者さんたちが早い夕食後の歓談中で、新入りの妻にいっせいに 視線が集まります。「どうされました?」と、隣の60歳くらいのおばさん、 「実は・・・・」と昨夜からのいきさつを語る妻、皆さんとの会話を楽しんでいる ところを確認して「じゃ明日迎えに来るから」と言い残して、タクシーで帰路に 着きました。 自宅に帰り着き、夕食の準備にかかったと同時に病院からの電話です。 「奥さんの容態が急変しました。すぐにきてください。」看護婦からの電話は 詳しい状況を話している暇も無くすぐに切れてしまいました。 一時呆然としましたが直ぐに我に返り、準備中の夕食はそのまま、 車で病院へ向かいました。 後で聞いた話ですが、談笑中の妻が、何の前触れも無く突然ベツトに倒れた そうです。異変に気がついた隣のおばさんが直ぐに看護婦を呼んでくれて、 呼ばれた看護婦が妻に意識が無いことに気づきます。 そのままベットごとICUに移動、当番医師の指示の下、点滴が始まります。 今回は病院内で起きた発作のため対応が早かったことが、何よりも功を奏し 、翌日には意識も戻り話も出来るようになりました。 それでも大事をとって一週間ICUでの点滴が続きました。後でこのときの CTの映像を先生に見せて頂いたのですが、脳の右側(本人にとっては左側)に 野球のボールほどの影が映っています。 これが今回の梗塞によって血液が流れなくなった部分です。幸いにして 言語野にもかかっていませんし、運動を司るところにも関係ありませんから、 日常生活には支障は無いと思います。 不幸中の幸いですねと諭され、10日間の入院を終えて退院となりました。 それからは、毎日が爆弾を抱えているようで、何時また発作が起きるか 怯えながらの生活を強いられることになりましたが 、ワーファリンの量も歯茎の出血ぐらい我慢しようと元に戻してもらったこともあり、 その後は事なきを得て、2年の歳月が流れてゆきました。 。
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